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ステップ配信とは?LINE公式アカウントでできること・できないことと設定手順

YYells 編集部 2026.09.01
ステップ配信とは?LINE公式アカウントでできること・できないことと設定手順

ステップ配信とは、あらかじめ用意しておいたメッセージを、開始条件を満たした人ごとに、決めた順番と間隔で自動的に送る仕組みのことです。LINE公式アカウントには標準機能として入っていて、機能を使うこと自体に追加費用はかかりません。ただし送ったメッセージはそのまま配信通数としてカウントされます。そして組める形と組めない形が仕様ではっきり決まっています。この記事では、LINEヤフーの公式マニュアルに書かれている数値だけを使って、その境界と設定手順を整理します。

この記事でわかること

  • 30秒でわかる制限一覧: 開始条件は2種類、次のステップまでの間隔は1〜30日の日単位、ステップは1ルート10個まで。ここを先に知っておくと、作り始めてから作り直す事故が減ります。
  • 3通のシナリオを1本作る手順: 管理画面のどこを押して何を選ぶか。友だち追加を起点にした店舗向けの具体例で最後まで通します。
  • 走らせたあとに効いてくる注意点6つ: 通数上限を超えると全部止まる、文面を直しても走行中の人には旧版が届く、など。公式マニュアルには書かれているのに、解説記事ではほとんど触れられない部分です。
TOC
  1. ステップ配信とは|開始条件を満たした人ごとに、決めた順番と間隔で自動配信する仕組み
    1. 機能の追加費用はかからない。かかるのは配信通数
  2. 30秒でわかる|標準機能で組める形と組めない形
    1. 開始条件は「友だち追加」と「オーディエンス」の2種類
    2. 次のステップまでの間隔は1〜30日の日単位。時・分では刻めない
    3. ステップは1ルート10個まで、1つのステップ配信では100個まで
    4. 分岐に使えるのは属性とオーディエンスだけ
    5. よくある「公式ではできない」を仕様で確かめる
  3. 設定手順|管理画面で3通のシナリオを1本作る
  4. 走らせたあとに効いてくる注意点6つ
    1. 通数上限を超えると、利用中のすべてのステップ配信が止まる
    2. 文面を直しても、すでに走っている人には旧版が届く
    3. 起点や分岐に使っているオーディエンスが使えなくなると、シナリオごと止まる
    4. 過去の友だち追加日にさかのぼっても、待ち時間はそこから数えない
    5. 同じ日に追加した友だちでも、進行が1日前後ずれる
    6. 有効期間が終わっても、走っている人には送られ続ける
  5. 効果の見方|分析の[配信数]と課金対象の[メッセージ通数]は一致しないことがある
    1. オーディエンスを使うときは人数の条件がある
  6. 標準機能で足りる場合と、外部ツールを足す場合の分かれ目
  7. よくある質問
  8. まとめ

ステップ配信とは|開始条件を満たした人ごとに、決めた順番と間隔で自動配信する仕組み

ステップ配信は、送るタイミングを日付ではなく「その人が開始条件を満たしてから何日後か」で決める配信方法です。

全員に同じ日に届く一斉配信とは、時計の進み方が違います。

LINEヤフーの公式マニュアルは、ステップ配信を「友だち追加したユーザーに対して、あらかじめ用意しておいた内容・タイミング・期間でメッセージを自動配信できる機能」と説明しています。友だち追加された日が人によってバラバラでも、1人目には追加の3日後、2人目にもその人の追加の3日後、というように、起点が人ごとに動きます。

よく並べて語られる「ステップメール」は、同じ考え方をメールでやるものです。基本の発想は似ていますが、機能まで同じではありません。メール配信サービスは製品ごとにトリガーの種類も時間の刻み方も分岐の自由度も違い、LINE公式アカウントの標準ステップ配信には後述する固有の制限があります。「チャネルが違うだけ」と考えて設計を持ち込むと、そのまま組めないことがあります。

配信方法 送るタイミングの決め方 宛先の決め方
ステップ配信 その人が開始条件を満たしてからの経過日数(1〜30日) 開始条件=友だち追加/オーディエンス
ステップメール 登録からの経過(製品により時間・分単位も可) メールアドレスのリスト
一斉配信(メッセージ配信) こちらが指定した日時 友だち全員
絞り込み配信 こちらが指定した日時 属性やオーディエンスで絞った友だち
表1:ステップ配信だけが「人ごとに時計が動く」配信方法

機能の追加費用はかからない。かかるのは配信通数

ステップ配信を使うためのオプション料金はありません。かかるのは、送った分の配信通数だけです。

公式マニュアルには「配信されたメッセージは課金対象のメッセージとしてカウントされます」と明記されています。つまり、無料メッセージ通数を持つプランならその枠を消費し、枠を超えれば追加メッセージ料金の対象になります。ステップ配信は1人に何通も送る仕組みなので、友だちが増えるほど通数は素直に増えます。プランごとの無料通数や、2026年10月1日から適用される追加メッセージ料金の改定については、LINE公式アカウントの料金プランの記事にまとめています。Messaging APIから送る場合の数え方はLINE Messaging APIの料金を参照してください。

30秒でわかる|標準機能で組める形と組めない形

先に境界を出します。次の表がLINE公式アカウントのステップ配信の仕様のほぼ全部で、数値はすべて公式マニュアルの記載です。

項目 仕様
開始条件 「友だち追加」または「オーディエンス」の2種類。Messaging API経由オーディエンスは設定できる。ビジネスマネージャーから共有されるオーディエンスは設定できない
次のステップまでの間隔 1〜30日の日単位。時・分の指定は無い
配信する時間 時間帯で指定。時間内に配信できなかった場合は翌日の同じ時間に配信。3時間以上の範囲での設定が推奨されている
ステップ数 1ルートにつき10個まで、1つのステップ配信につき100個まで
分岐条件 属性(性別/年齢/OS/エリア)とオーディエンス
作成できるステップ配信 50個まで(オーディエンスは1,000件まで)
文字数 タイトル50文字/条件名50文字/メッセージのタイトル20文字
費用 機能の追加費用は無し。配信されたメッセージは課金対象としてカウント
表2:ステップ配信の一次仕様(LINEヤフー公式マニュアルより)
図解1:ステップ配信に書き込める箱と、書き込めない箱開始条件友だち追加オーディエンス待ち時間1〜30日メッセージ分岐属性/オーディエンスルートA(最大10)ルートB(最大10)この図に書き込めないもの・時・分単位の間隔(「登録の30分後にもう1通」は組めない)・購入日や予約日など、人ごとの個別日付を基準にした「◯日前/◯日後」の開始・リンクをクリックした人だけを、その場で別ルートへ移す動き
図解1:組める形は開始条件・待ち時間・メッセージ・分岐の4部品だけ

開始条件は「友だち追加」と「オーディエンス」の2種類

ステップ配信を始めるきっかけとして選べるのは、友だち追加とオーディエンスの2つだけで、ほかの起点は用意されていません。

「友だち追加」を選ぶと、指定した日付以降に追加された友だちが対象になり、追加経路で絞ることもできます。ただし2020年3月14日以前に友だち追加したユーザーには追加経路の情報が無いため、その人たちも対象にしたい場合は「すべての経路」を選びます。

「オーディエンス」を選ぶと、あらかじめ作っておいたオーディエンスが起点になります。開始時点でそのオーディエンスに含まれる人と、開始後に新しく含まれた人が配信対象です。Messaging API経由で作ったオーディエンスも設定できますが、ビジネスマネージャーから共有されるオーディエンスは設定できません

ここで押さえておきたいのは、ステップ配信には「その人の予約日時・購入日時・誕生日を基準にして◯日前に送る」という相対トリガーが用意されていないことです。「予約」オーディエンス自体は存在するので「予約した人」を起点にはできますが、起点になるのはあくまで条件を満たした時点であり、一人ひとりの予約日から逆算した日付ではありません。予約日の前日にリマインドを送りたい場合の手段はLINEで予約リマインドを送る方法で整理しています。

次のステップまでの間隔は1〜30日の日単位。時・分では刻めない

待ち時間として設定できるのは日数で、公式マニュアルには「1〜30日の間で設定ができます」と書かれています。

つまり「登録の30分後にもう1通」「同じ日の朝と夜に2通」といった刻み方はできません。送る時刻は時間帯として指定する形で、設定した時間内に配信できなかった場合は翌日の同じ時間に配信されます。公式は配信数が多い場合を想定して、3時間以上の範囲で時間帯を設定することを勧めています。友だち追加の直後に何か伝えたいなら、それはステップ配信ではなく、あいさつメッセージの担当分です。

ステップは1ルート10個まで、1つのステップ配信では100個まで

「10通しか送れない」ではありません。1本のルートに置けるステップが10個までで、分岐を含めた全体では100個まで置けます。

設定画面では待ち時間や分岐もステップとして並ぶため、1ルート10個の枠は、実際に送れるメッセージ数がそれより少なくなる形で効いてきます。分岐を作ってルートを増やせば、全体では最大100個まで置けます。なお、作成できるステップ配信そのものは50個までです。

分岐に使えるのは属性とオーディエンスだけ

条件分岐で選べるのは、属性(性別/年齢/OS/エリア)とオーディエンスの2つです。

「前のメッセージのリンクをクリックした人だけ」を分岐条件に直接置くことはできません。クリックした人を対象にしたいときは、いったんメッセージクリックのオーディエンスを作り、それを分岐条件として選ぶ形になります。このとき、オーディエンスのタイプによっては人数の条件が付きます(後述)。属性のほうも、年齢や性別はLINEの利用動向から推定した「みなし属性」で、実際の属性と異なる場合があります。

分岐に使うオーディエンスは、絞り込み配信で使うものと同じです。10タイプのうちどれに人数の条件が付くかはセグメント配信の記事で整理しているので、分岐を組む前に見ておくと詰まりません。

よくある「公式ではできない」を仕様で確かめる

ネット上で繰り返される「できないことリスト」を公式マニュアルと照らすと、当たっているものと言いすぎのものが混ざっています。

「LINE公式アカウントのステップ配信ではこれができない」という同じ文面が、出どころの違うページに何度も現れます。仕様に当てて1つずつ確かめます。

よく見る言い方 仕様と照らすと
時間ベースでしか送れない おおむね正しい。待ち時間は1〜30日の日単位で、送信の起点は開始条件を満たした時点
分単位の配信ができない 正しい。待ち時間の最小単位は1日で、配信時刻は時間帯で指定する
ビジネスマネージャーのオーディエンスが使えない 正しい。公式マニュアルに「ビジネスマネージャーから共有されるオーディエンスは設定できません」と明記
クリックした人だけに送れない 言いすぎ。分岐条件に直接は置けないが、メッセージクリックのオーディエンスを作れば分岐に使える
分岐がまったくできない 誤り。属性とオーディエンスで分岐でき、ステップは全体で100個まで置ける
表3:流通している「できないこと」を公式マニュアルで照合した結果

設定手順|管理画面で3通のシナリオを1本作る

実際の作り方を、店舗向けの3通シナリオ(友だち追加→1日後にお礼→3日後に初回クーポン)を例に最後まで通します。

公式ラインの管理画面(LINE Official Account Manager)で、左メニューの「ステップ配信」を開きます。ここで「テンプレートを使用」を選ぶと、フォローアップ・再来店の促進・レビューやチャットの依頼・サービスや商品の宣伝の4系統から選べます。今回は形を理解するために「新規メッセージを作成」から組みます。

  1. 基本設定: タイトル(50文字まで)を入れます。社内で識別するための名前なので「新規友だち_3通_2026秋」のように後から探せる形にします。タイムゾーンと有効期間もここです。
  2. 配信数の上限を入れる: 事故を止める設定なのでいちばん最初に入れます。理由は後述しますが、作ったあとから設定すると数え方が変わります。
  3. 開始条件: 「友だち追加」を選び、対象にする追加日と追加経路を決めます。まずは「すべての経路」で問題ありません。
  4. 待ち時間: 1日を設定します。ここは1〜30日の範囲で、時・分は選べません。
  5. 1通目のメッセージ: メッセージのタイトル(20文字まで)と本文を入れ、配信する時間帯を決めます。時間帯は3時間以上の幅を取ります(例:10時〜13時)。本文には絵文字・友だちの表示名・アカウント名を差し込めます。
  6. 2つ目の待ち時間とメッセージ: 待ち時間に2日を設定し(友だち追加から通算3日後)、初回クーポンのメッセージを置きます。
  7. テスト配信: 各ステップの設定画面からプレビューとテスト配信ができます。テスト配信では友だちの表示名とアカウント名が反映されないので、差し込みの見え方だけは本番で確認することになります。表示名を含むメッセージは、プライバシーポリシーに同意していないユーザーなどには送信されないことがある点も覚えておきます。
  8. 利用を開始する: 「利用を開始」で稼働します。以降は分析画面に切り替わります。

最初の1本は、分岐を入れずにこの形で走らせるのがおすすめです。分岐を入れた瞬間に「どのルートに何人いるのか」を追う手間が増え、後述する停止・変更時の挙動も読みにくくなります。

手順2の配信数の上限について補足します。公式マニュアルには、ステップ配信を作成したあとに上限設定をした場合、配信数は上限を設定してからではなく、そのステップ配信が作成されたときからカウントされると書かれています。走らせてから「念のため上限を付けよう」と設定すると、すでに送った分を含んだ数え方になり、想定より早く上限に達します。

走らせたあとに効いてくる注意点6つ

ステップ配信のつまずきは設定画面ではなく稼働後に出ます。影響の大きい6つを順に挙げます。

いずれも公式マニュアルの「こんなときは?」に書かれているのに、解説記事ではほとんど触れられていない項目です。

図解2:止まり方は3系統。影響する範囲がまったく違う通数上限を超過利用中のすべてのステップ配信が止まる再開ボタンは全部を再開する=止めたいものは先に停止オーディエンスが消えるそのシナリオが止まる起点や分岐に使っているオーディエンスを消さない(チャットタグの削除に注意)ブロックされたその人への配信だけ止まるブロック解除は新規追加とみなされる
図解2:同じ「止まった」でも、原因によって影響範囲が違う

通数上限を超えると、利用中のすべてのステップ配信が止まる

止まるのは超過の原因になった1本ではなく、利用中のステップ配信すべてです。

公式マニュアルには「当月のメッセージ配信通数の上限を超過した場合には、利用中のすべてのステップ配信でメッセージの配信が停止します」と書かれています。再開するにはプラン変更か追加メッセージ数の上限変更をしたうえで「再開」ボタンを押しますが、このボタンは利用中のステップ配信をすべて再開させます。再開したくないものがあるなら、押す前に個別に停止しておきます。しかも配信が止まっても管理者に強く知らせてくれるわけではないので、月末に通数が伸びるアカウントは、一斉配信の予定とステップ配信を同じ月に詰め込みすぎないほうが安全です。

文面を直しても、すでに走っている人には旧版が届く

配信開始後にメッセージを変更しても、全員に新しい文面が届くわけではありません。

公式マニュアルによると、設定変更の時点でトリガーが発動していないユーザーには変更後のメッセージが、すでに発動しているユーザーには変更前のメッセージが送信されます。誤字や価格の誤りを直しても、走行中の人には古いほうが届き続けるということです。金額や日付を含むメッセージをステップ配信に置くときは、この点を踏まえて「あとから直せない前提」で作ります。

起点や分岐に使っているオーディエンスが使えなくなると、シナリオごと止まる

オーディエンスの削除は、そのオーディエンスを使っているステップ配信を巻き込みます。

公式マニュアルには「利用中のステップ配信に設定されているオーディエンスが利用できなくなった場合は、シナリオが停止します」とあります。注意したいのはチャットタグのオーディエンスで、タグが削除されるとオーディエンスも一緒に削除されます。タグの整理をしたら配信が止まっていた、という順序で起きます。

過去の友だち追加日にさかのぼっても、待ち時間はそこから数えない

「先月追加してくれた人にも3日後の分から流したい」はできません。待ち時間は設定した時点から数え直されます。

公式マニュアルは、過去にさかのぼって「追加日」を設定する場合、開始条件は当該ステップ配信を設定した時点で判定され、そこから待ち時間がカウントされると説明しています。過去の友だち追加日から待ち時間は数えられません。既存の友だちに何か送りたいなら、ステップ配信ではなく絞り込み配信を使うほうが素直です。

同じ日に追加した友だちでも、進行が1日前後ずれる

日付をぴったり合わせるキャンペーンを、ステップ配信で組んではいけません。

公式マニュアルには「実際の友だち追加日」と「システムが友だち追加をしたと判定しステップ配信を開始する日」が異なることがあり、同じ日に友だち追加をしたユーザーであってもステップ配信の進行が1日前後ずれることがある、と書かれています。設定内容やタイミングによっては、指定した日付に友だち追加したユーザーが配信対象にならない場合があるとも明記されています。「イベント当日の朝に必ず届く」ような設計は、この仕様と相性が悪いということです。

有効期間が終わっても、走っている人には送られ続ける

終了日を設定しても、その日にすべての配信が止まるわけではありません。止まるのは新しいユーザーの追加だけです。

公式マニュアルによると、有効期間を過ぎた場合はユーザーの追加が停止されるだけで、すでに追加済みのユーザーには引き続きメッセージが送信されます。期間限定のクーポンを最後のステップに置くと、期限切れのクーポンが届き続けることになります。期限つきの案内は、有効期間ではなくメッセージ本文側で期限を持たせるか、シナリオの前半に置きます。

効果の見方|分析の[配信数]と課金対象の[メッセージ通数]は一致しないことがある

請求額を確認するときに見るのは、ステップ配信の分析画面ではありません。

公式マニュアルには、分析>ステップ配信の配信数は仕様上[分析]>[メッセージ通数]>[ステップ配信]の通数と必ずしも一致せず、課金は[メッセージ通数]のほうをもとにして行われると明記されています。さらに、分析画面の[配信数]以外の項目はすべて推定値で、実際の数値とは1%前後の差が生じる場合があるとされています。数字が合わないのは不具合ではなく仕様なので、効果測定は分析画面、請求の確認はメッセージ通数、と見る場所を分けます。

分析画面で見る指標のうち、アクション到達率は「配信数をステップ配信開始ユーザー数で割った数」と定義されています。ステップ配信開始ユーザーの数値は反映までに1日程度かかることがあるので、配信直後の到達率を見て慌てないようにします。

オーディエンスを使うときは人数の条件がある

オーディエンスのタイプによっては、配信に使うためにサイズ50以上が必要です。

公式マニュアルで「配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です」と書かれているのは、メッセージクリック・メッセージインプレッション・リッチメニュークリック・リッチメニューインプレッション・友だち追加経路・ウェブトラフィックのオーディエンスです。あわせて、属性(フィルター)で絞り込むにはターゲットリーチ数が100人以上必要で、絞り込んだあとの推計対象ユーザーも50人以上が必要とされています。友だちがまだ数十人のアカウントでは、この条件を満たさない起点や分岐が出てきます。最初の1本を「友だち追加を起点にした一本道」で作るとよいのは、この条件を踏まないからです。

なお、友だち追加以外を起点にしたい場合、ウェブトラフィックオーディエンスを使うと「サイトの特定ページに来た人」を起点にできます。これは計測タグまたはLINE Tagの利用を開始すると作成できるようになります。属性で絞り込む場合は、属性情報が概ね3日前のものを元にしている点と、年齢・性別が推定値である点を織り込んでおきます。

標準機能で足りる場合と、外部ツールを足す場合の分かれ目

分かれ目は機能の数ではなく、その機能を使い切れるかどうかと、毎月の固定費です。

LステップやエルメといったLINE用の拡張ツールを入れると、時間単位の配信やタグによる細かい出し分けができるようになります。一方でこれらは月額の固定費が発生し、解約するまで続きます。導入したものの実際は月1回の配信とフォームしか使っていなかった、という声も珍しくありません。当社の見立てとしては、友だちが数十人から数百人の規模で、分岐が2つ以下、配信が月に数通というアカウントなら、標準のステップ配信で始めて問題ありません。逆に、購入履歴や来店履歴で出し分けたい、時間単位で送りたい、といった要件がはっきりしているなら、そこは標準機能の外側です。

もうひとつ、判断の前に確かめておきたいことがあります。ステップ配信は通数を払ってリーチを買う打ち手なので、成果を伸ばそうとすると費用も一緒に伸びます。一方で、LINE公式アカウントには通数を増やさずに動く機能もあります。自動応答メッセージやリッチメニューは、お客様のほうから動いたときに反応する仕組みなので、配信通数を積み上げません。予約の受付や1対1のやり取りをLINE上に置いて再来店につなげる考え方は、LINE予約システムの記事で整理しています。エールスの設計もこの考え方に立っていて、配信量ではなく予約と顧客情報の動線をLINE上に置くことで、通数を増やさずに来店サイクルを回す形にしています。ステップ配信を増やす前に、この方向で伸ばせる余地が残っていないかを先に見ておくと、通数の使い方が変わります。

よくある質問

ステップ配信を組む前によく聞かれる6つに答えます。

Q. ステップ配信は無料で使えますか?

A. 機能の利用に追加費用はかかりません。ただし配信されたメッセージは課金対象のメッセージとしてカウントされるので、プランの無料メッセージ通数を消費します。枠を超えた分は追加メッセージ料金の対象です。

Q. 何通まで送れますか?

A. ステップは1ルートにつき10個まで、1つのステップ配信につき100個までです。待ち時間や分岐も設定画面ではステップとして並ぶため、実際に送れるメッセージ数はこれより少なくなります。作成できるステップ配信そのものは50個までです。

Q. 1日に2通送れますか?

A. 待ち時間の最小単位が1日なので、ステップ配信の中で同じ日に2通を刻むことはできません。1通のメッセージに複数の吹き出しをまとめるか、当日中に届けたい内容はあいさつメッセージや自動応答に寄せます。

Q. 予約日の前日にリマインドを送れますか?

A. 標準のステップ配信では組めません。開始条件は「友だち追加」か「オーディエンス」で、一人ひとりの予約日時から逆算して送る相対トリガーが用意されていないためです。予約日を起点にしたリマインドは、予約システム側から送るのが基本になります。

Q. 配信を始めたあとにシナリオを変えたらどうなりますか?

A. 設定変更の時点でトリガーが発動していないユーザーには変更後のメッセージが、すでに発動しているユーザーには変更前のメッセージが送信されます。ステップを削除した場合は、次に設定されていたステップが条件を満たしたタイミングで実行されます。

Q. 途中でブロックされたらどうなりますか?

A. そのユーザーへの配信が停止します。ブロックを解除した場合は新規追加とみなされるため、開始条件が「友だち追加」のステップ配信では、もう一度最初から始まる形になります。

まとめ

ステップ配信で組める形は、開始条件・待ち時間・メッセージ・分岐の4部品だけです。

開始条件は「友だち追加」と「オーディエンス」の2種類、次のステップまでの間隔は1〜30日の日単位、分岐に使えるのは属性とオーディエンス。この3つを先に把握しておけば、組めない形に時間を使わずに済みます。そして本当に効いてくるのは稼働後の挙動のほうで、通数上限を超えれば利用中のすべてのステップ配信が止まり、文面を直しても走行中の人には旧版が届きます。最初の1本は分岐を入れず、友だち追加を起点にした3通で走らせて、分析画面と請求の数字を見る場所を分けて確認する。ここから始めるのが、いちばん壊れにくい入り方です。

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